ロボットスーツ

◆手足の力を増強するロボットスーツ「HAL」(Hybrid Assistive Limb)が実用化されることになった。
Hal_5ab 筑波大学が開発したこのスーツは国内外で評判となり、問い合わせが400件以上に達したため、量産化を決めた。
ビジネス化はベンチャー企業「サイバーダイン」(本社・つくば市)が担当し
来年にはつくば市内に生産工場を開設し、量産体制に入る。

◆「HAL」は二足歩行や立ち座り動作等下肢の動作をパワーアシストすることを目標に開発された装置だが、最新の「HAL-5」では上半身も作動範囲となり、全身のアシストが可能となった.
Ready_stand 装着者の皮膚表面に貼り付けられたセンサから、生体電位を計測し、体の動きに合わせてフレームの関節部分に取り付けられたモーターも動くというもの(データベース化された動作情報を基に、HAL自らが装着者に先立って動作をすることも可能)
女性や非力な人でも70~80kgの人や 物体を抱えあげ、100kg以上の荷物を背負うことができる。
足の不自由な人の歩行補助やリハビリ、介護、工場労働、災害救助など幅広い応用が期 待されている。

◆昔、NASAだったか米軍だったか、似たようなものが研究されていた。
こういったものはアニメのパワードスーツとかお馴染みだが、頭に浮かぶのは無骨な外観をした作業機械のようなものや、兵器と言っていいようなものだろう。
しかし、今回は医工学治療の分野から発表されたようだ。
全身一体型の重量は23kgと軽く、フレームが床に接地するので重量は感じないそうだ。
何より凄いのがこれが試作品ではなく販売を開始するということだ。
当面は年20体程度だが、2008年には年間400~500体に生産ラインを拡大し量産体制にはいる。
値段は医療機関向けには約500万~700万円となるが、個人向けにはレンタル料(月7万円)と維持費だけで貸し出すそうだ。
まだまだ高額ではあるが、世界中で需要が見込まれるものだろうし、量産が進めば相当下がるだろう。
本当にこういったものがもうすぐ目の前に現れるのだ。

 

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透明マント

◆透明マントが開発された、といっても未だ実現につながるような素材の開発と実験に成功したという段階だが結構センセーショナルだ。
これは米デューク大など米英の研究チームが米科学誌サイエンスに発表したものだ。

◆ここで言う透明になるというのは、透けるというものではなく、あるものが視覚に入らないという技術。
ものが見えるのは、電磁波の一種である光が当たって反射し、目がその反射光をとらえるからだ。
この反射がなければ何もないように見えるはず、という理論を確かめたというものだ。
Tky200610190434 直径約10センチの銅製の円筒を物体を、電磁波をねじまげて反射させずに、反対側へ迂回させるような特殊な構造の素材で囲む。
こいつに電磁波を当ててみると反射させずに反対側に回り込ませることが出来た。
この実験によって研究チームは「透明に見せる素材の最初の実証に成功した」としている。

◆透明というとステルス戦闘機が有名だが、あれはレーダー波の反射をかく乱して受信し難くするものなので、レーダーから見えなくする技術であり、この実験とはかなり考え方が違う。
本当に透明化というか不可視を実現するには、光のすべての波長を、どんな形の立体でも完全に回り込ませることが課題だという。
もちろんというか、やっぱりこの技術も兵器、兵士のために米軍などが研究しているとされている。

◆先進技術は戦争絡みで進むというのはむなしい所だが、この技術が本当に出来たとして、他に何に使うかと言われると困るだろう。
犯罪に使われるのは困るし、一番現実的なのが犯罪捜査とか、人質救出とかだろうか。
攻殻機動隊でも光学迷彩というものが、警察と軍事関係で使われているし、やはりそういった機関しか使われることはないだろう。
一般の人に使われても問題がある。
これを着て歩いても相手に見えないので人ごみではぶつかってばかりだろうし、道を歩いていても車には見えないのでいきなり跳ねられるかも知れない。
風呂場でのぞきなんてしても水蒸気があるところでは、あからさまに怪しく見えてしまうだろうし、音も消えないのだから身動きも難しいだろう。

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味覚、食感も

◆昨日、香りのネット配信について書いたが、味覚についても電子化は既に始まっている。
「味覚データベース」がそれで、味覚センサーを使って構築される。
この味覚センサー、食品産業での「官能検査」、その個人差などによるバラつきを補正するものとして九州大学で開発されたもの。

◆味覚センサー(味認識装置)は、生体の味認識メカニズムを利用したもので、ヒトが味を検出する際に重要な働きをすると考えられる舌の脂質膜を応用した「人工脂質膜」を持つ。
Zu4_2 こいつを小型化、塩味、うま味、酸味、甘味、苦味の5種類を検出して味のデータベースを作成可能にするのが携帯型の「マイクロ化味覚センサーシステム」。
この装置未だ試作檀段階なのだが3~5年で実用化される。
近い将来、このマイクロ化味覚センサーに使って調理器に希望の料理をインプットしデータベースからデータがネットで届き、望む味に料理してくれる日がくるそうなのだ。

◆味覚は舌で受容する感覚のほかに、食感。
Zu9 「Food Simulator」はこれに取り組んでいる。
かむ動作のトレーニングは健康増進などにも有意義であり、食品のデザインにも使えそうだという。

◆味覚センサーをを開発した都甲教授は、「味覚を持つロボットがおいしい料理を作ってくれる時代も、夢物語ではなくなりつつある」と言っている。
聴覚から始まった電子化は視覚に進み嗅覚、そして味覚というものまでに至ってきている。
あとは触覚がクリアされると五感が全て電子化されるのだが。

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未来の技術

◆ちょっと前に50年前の未来像に対する判定結果が公表された。
1960年に科学技術庁(当時)が予想し、当時の科技庁長官の中曽根康弘(こんなこともやっていたんだ)提案で「21世紀への階段」のタイトルで出版された。
21世紀初頭の技術135項目のうち、携帯電話や高周波調理器(電子レンジ)、人工授精・精子の永久保存など4割にあたる54項目が実現したそうだ。

◆携帯電話や高周波調理器(電子レンジ)や音声タイプライター(これって実用レベルには遠いと思うが)なんかが実用化。
交通関係では地下鉄のモノレール化や道路の地下通行などは実用化していないし、鉄道や自動車の自動運転化は半分実現となっているが、まだまだ本当の意味では実用とは言えないだろう。
月への拠点となる「地球空港」の洋上設置なんかは全くの夢となった。
そもそも宇宙に関するものは冷戦時代の米ソの競争時は物凄く、あのまま技術が進んでいたらあるいはとも思うが、現実には衛星以外の予算は削られる一方で宇宙に出ることすら一般人には夢物語となっている。
コンピュータはハード的にはおそらく50年前とは比べ物にならない位進んだとも言えるがソフト面ではまだまだ、人工知能(AI)に関しては夢の話、立法司法行政の人工知能の活用なんて話は欠片も無い。
医療関係は人工子宮、人口冬眠なんてのは駄目だったが人工授精に関しては実用化されている。
やはり医療関係はどうしても倫理観が先立つ。
クローンや凍結精子などは実用化されているが、今後も倫理観との争いが付きまとうのは仕方が無いところか。
原子力関係で、7種類のうち実現はゼロというのは、現在だって核開発関連は規制が厳しく、北朝鮮やイランの核開発で大問題となっているのだからこれからも厳しいだろう。

◆こうして見ると小型の製品等に関しては結構実現しているような気がする。
反対に医療関係や半世紀前に夢見ていたほど革新的な進歩は見られない(確かに薬やし手術などは進んでいるが)。
未だに水虫の特効薬もないし、自動医療器が手術していたりもしないし、機械でさっと見ただけで病気の有無が判ったりもしない。
宇宙は未だに遠い望遠鏡内の世界だ(宇宙人でもくればまた違うだろうが)。
1960年代は高度経済成長でもあり色々と夢を見られたのだろうが、現実にはアトムはいないし、2001年宇宙の旅もない。
確かに便利にはなった。
しかし、これは手間がはぶけたというレベルであって世界が変わった訳でもない。
うーん、そう考えると半世紀たっても世の中が劇的に変化するほどの技術って出てきてないような気になる。
この後、半世紀、何かが変わっているのだろうか。

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